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本気でWIN−WINを考える
日本的経営がもてはやされた時代も過ぎ、新たな時代の新たな経営が模索されています。今まで人間が活躍していた分野もインフォメーション・テクノロジーやロボットにとって代わられ、人間が人間にしか出来ない仕事で活躍することが要求されています。一方、WIN−WINという言葉が良く聞かれるようになってから久しいのですが、本気でWIN−WINを考え実行している経営者や会社は少ないようです。大切なことが沢山ある中で、何をどのように変えることが、新しい時代に勝ち残るポイントとなるのでしょうか?
職場を意味のあるものにする
これからの新しい企業経営のパラダイムとして、私は企業の民主化が鍵だと考えています。給料を払っているのだから働くのは当たり前だと考えて経営していたのでは、それなりの成果しか期待できないでしょう。一人一人の社員の人生を尊重し大切にするような経営。一人一人の社員の自主的な仕事への取り組み。そんな職場の雰囲気でこそ社員は大いに羽ばたき活躍出来るのではないでしょうか?
どんなに時短がすすんでも、人生で一番多くの時間をすごすのはやはり職場です。従って、仕事もその人の人生を充実させる場でなくては人生の大半を人生にとって意味のないことに過ごしてしまうことになります。一人一人の人生のステージとしての職場を意味のあるものとする為に何を考えなければならないのでしょうか?
それは一人一人が価値観が違い、求めているものが違うというところから出発しなければなりません。従って、会社に入ったら会社からのたった一つの押し付けの一つの価値観でしか働けないとすれば、多くの社員は自分の限界に挑戦するようなエキサイティングな毎日は送れていないことになり、そういった会社はこれからの時代に勝ち残るのは難しいと思います。違った価値観を持った社員が集まっている会社、金太郎飴的な同一の社員ではなく、一人一人が個性溢れる顔を持って、一緒に働く相乗効果を出すような会社、そして一人一人が「明るく、楽しく、生き生き、夢中に、ヤッタゼ!」といった雰囲気で働ける会社が高い成果を出すのではないでしょうか?
現実的なものとする一つの方法
そのような会社にするには、どのような方法があるのでしょうか? 私の提唱する、オプション・マネジメントが一つの方法ではないかと考えます。効率重視から社員一人一人の心にフォーカスし、社員が人生のステージとして職場で大いに羽ばたける環境を整えるのが経営者の責務です。結果的にはそれが、社員の人生の成功と事業の成功が一致する経営の実現に繋がるのだと確信しています。簡単に表現すれば、“選択の経営”ということになりますが、これは単なるテクニックではなく、経営思想のパラダイム・シフトが必要です。
読者の方々は「企業は人成り」といった昔からの日本的経営と何が違うのかと考えるかも知れません。私の経営観は確かに「企業は人成り」から出発していますが、極端に言えば、今までの考え方は会社の為に人生を捧げてくれるような社員を大切にする。生き生きと働けていない社員も温かく(?)雇用し続けるといった企業戦士主義と温情主義との併合したような経営だったと思います。戦後の復興期に生きる為に働いた時代は、社員にとっても会社にとっても、確かにその方が良かったのかも知れません。
しかし、今や日本は世界第2位の経済大国となり、豊かな時代となり、働く価値観も多様化してきました。新人類といった言葉が出て久しいですが、すでに、当時言われた新人類以降の若者達が会社の中心になりつつある現在、企業経営のパラダイム・シフトが必要なのは明白です。自分の価値観に合った働きを提供できる会社は、それを現実的なものとする一つの方法だと思います。
レストランに、メニューがあるように
フレックス・タイム制も一つのオプション・マネジメントの例です。働く曜日や時間、働く日数、勤務地、部門などのオプション・メニューがあればもっと一人一人のニーズに合う職場になるでしょう。レストランに入ってメニューがあるように、会社でも社員が選べるメニューを用意することによって、多様化した価値観に対応し、ワン・ツー・ワンの人事が可能となります。担当部門にとっては面倒であるかも知れませんが、痒いところに手が届くナイス・カンパニーとすることが出来るのではないでしょうか? もちろん同様の考え方を得意先に向けて顧客満足を実現することも出来る筈です。
このような企業風土を基盤として、ビジネスのアイデアを実践する会社が増えることを期待したいと思います。
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